シニア男性のコールセンター挑戦——採用担当が語る「活躍できる男性」の条件と落とし穴

シニア男性がコールセンターで活躍できる理由を採用担当が解説するイメージ 仕事ラボ

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ぐっさん|シニア採用責任者

  • コールセンター業界にて複数センターの採用を管轄
  • 採用単価60%削減・年間140名採用実績
  • 離職率38%→18%改善・大規模説明会(200〜600名)登壇

「コールセンターって、女性の仕事でしょ?」——そう思って求人票を閉じた経験はありませんか。採用担当として5年間、説明会でシニア男性が増え続けているのを見てきた立場から、はっきり言います。それは誤解です。むしろシニア男性が活躍できる条件が整っている仕事です。

この記事では、採用担当として見てきた「活躍できるシニア男性の条件」「落とし穴」「実際のエピソード」を、本音でお伝えします。

5年間で変わった——説明会に来るシニア男性が増えている理由

「女性の職場」というイメージの正体

コールセンターに女性が多いのは事実です。受信業務(インバウンド)は丁寧なコミュニケーションが求められるため、女性スタッフが多い傾向があります。ただし、これがそのまま「男性には向かない」には直結しません。

特に発信業務(アウトバウンド)は話が変わります。

採用担当からひとこと
「説明会は5年ほど継続しているけど当時と比べて男性割合は増えている。アウトバウンドになると営業要素が求められるのでこれまでのキャリアが活かせる。シニア男性は警備や清掃など体力的にきつい仕事が多い中で、体の負担がかかりにくいコールセンターは唯一といっていいオフィスワーク。アウトバウンドは日中なので時間的にもリズムが作りやすい。」
採用担当からひとこと 説明会に来るシニア男性が増えたのは偶然ではありません。「体への負担が少ない仕事を探していたらコールセンターに行き着いた」という方が確実に増えています。これは5年間の実感です。

シニア男性が選ぶべき理由——他の仕事と比べてみる

仕事 体への負担 夜勤・深夜 キャリア活用
警備 大(立ち仕事・屋外) あり 活かしにくい
清掃 中〜大(体力必要) 早朝あり 活かしにくい
コールセンター(アウトバウンド) 小(座り仕事・屋内) なし(日中のみ) 営業経験が直結

体への負担が少なく、日中のみ、これまでの営業経験が活かせる。この3つが揃う仕事はシニア男性にとって貴重です。仕事の実態については、こちらで詳しく解説しています

採用担当が「この男性は強い」と思う瞬間——3つの武器

武器1. 「型がある」営業経験者は指導の吸収が早い

コールセンターのトーク台本(スクリプト)は、毎日何万件もの発信データと音声を分析して作られた「型」です。どんな個人の経験値も、この型の精度には敵いません。だからこそ、型を素直に吸収できる人が結果を出します。

採用担当からひとこと
「営業経験がある人は強い。ただし、結果を出してきた人。中途半端に営業経験があり独自のエッセンスを出そうとする人はだめ。営業経験があり実績がある人はどんな営業にも『型』があることを理解しているので指導を素直に吸収して結果につなげやすい。」
採用担当からひとこと 「自分なりのやり方」を持ち込もうとする人ほど、結果が出ません。逆に「型から学ぼう」と入ってきた営業経験者は、驚くほど早く結果を出します。経験は武器ですが、それを「手放せるかどうか」が分かれ目です。

武器2. 負けん気の強さ——結果にこだわれる人はとことん相性がいい

コールセンターの発信業務には数字の目標があります。これを「プレッシャー」と感じる人もいれば、「燃える」と感じる人もいます。シニア男性の多くは後者です。

「男性は負けん気が強い人が多いので、結果にこだわる人はとことん相性がいい」——これは採用担当として実感を持って言えます。数字を追いかける仕事に、シニア男性の気質は合っています。

武器3. チーム感の強さ——仲間と戦える

コールセンターはチームで目標を追います。「男性の方がチーム感が強い」という採用担当としての観察があります。仲間と一緒に数字を追いかけ、達成を分かち合える環境は、シニア男性にとって「居場所」になりやすい。

シニア男性の3つの武器まとめ

①「型を学ぶ」姿勢がある営業経験者は即戦力になりやすい。②負けん気・結果へのこだわりが数字の仕事と相性がいい。③チーム感の強さが職場での居場所づくりに直結する。この3つが揃う男性は、採用担当として「ぜひ一緒に働いてほしい」と思う存在です。

採用担当が「この男性は採れない」と思う瞬間——落とし穴と対処法

シニア男性特有の落とし穴があります。採用担当+現場のスーパーバイザー(SV)、両方の共通見解として、予防視点でお伝えします。

NG1

プライドが1番の壁になる

「特に男性に多く、小さなプライドが邪魔をする。これは何の役にも立たない。でも謙虚な人は活躍する。」——これは採用担当として何度も見てきた現実です。入社前に念押ししても、プライドが邪魔をして変われない方がいます。

対処法:経験は強みですが、「これまでの自分のやり方」を一度置いてくる覚悟で入社する。型を学ぶ期間だと割り切れた人が、最終的に結果を出します。

NG2

若い女性スタッフへの態度が現場でも出る

「入社前に念押ししても、どうしても自分より若い女性には態度が大きかったりいうことを聞かないということはある。だいたい結果が出ない人の特徴。」——コールセンターは女性スタッフが多い環境です。現場のスーパーバイザー(SV)も若い女性であることがほとんど。その指導を素直に受けられるかどうかが、定着できるかどうかの分かれ目です。

対処法:「自分の子どもと同じ年齢の人にそんな態度をとってどう思う?」という想像力を持つ。年下への配慮が、現場での評価を決めます。

NG3

職場でちょっかいをかける(笑えて学べる話)

「シニアになっても男は男で、ほかの女性スタッフ(同じシニア、同世代)にちょっかいかけたり、カッコつけたりする(笑)」——これは笑えるようで、現場では実際に問題になります。職場は仕事をする場所。周りが「一緒に働きにくい」と感じた瞬間から、その人の居場所は狭くなります。

対処法:コールセンターにかっこよく挑戦するなら、仕事の結果でかっこよくなる。それが本物のかっこよさです。

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活躍する男性と苦労する男性の比較 採用担当が採りたい男性と迷う男性を5項目で対比した図解 採用担当から見た「活躍する男性」と「苦労する男性」 ◎ 採用担当が採りたい男性 ✓ 型を素直に学ぶ姿勢がある ✓ 結果にこだわる負けん気がある ✓ 年下SVに丁寧に接せる ✓ 結果でかっこよくなれる ✓ チームの一員として動ける ✕ 採用担当が迷う男性 ✕ 「自分のやり方」を持ち込む ✕ 若い女性SVの指導を聞かない ✕ 経験を「アピール」し続ける ✕ 目標の話に嫌な顔をする ✕ 職場の人間関係で浮く
FIG.1 採用担当から見た「活躍する男性」と「苦労する男性」の分かれ道

自衛隊出身の男性が、コールセンターで目標を達成した話

採用担当として、忘れられない男性がいます。

採用担当からひとこと
「実際にいた人で印象深いのが自衛隊出身の人。彼らは階級が低いと50代で定年を迎えて、その後の仕事に困る人も多い。そのなかで不器用な人が来たんだけど、ぶっきらぼうだけど一生懸命だった。トークもうまくない。でもとにかく一生懸命で素直に指導を聞いてくれてた。ずば抜けて特別な結果ではないけど、目標を達成するところまでいったのをみて、いくつになっても、どんな人でも、本気で何かに取り組めば結果はついてくるし自分を変えられるんだなと思った。」
採用担当からひとこと 「ずば抜けた結果ではない」——この言葉が大事です。誰もがトップになれるわけではない。でも本気で取り組んだ人には、必ず「自分が変わった」という実感が来ます。それがコールセンターという仕事の、誰にでも開かれた可能性です。

トークが得意でなくても、経歴が華やかでなくても、「一生懸命・素直」という2つがあれば結果はついてきます。採用担当として、それを何度も目にしてきました。

シニア男性がコールセンターで活躍するために意識すること

入社前・面接前の自己チェックリスト

  • 「型を学ぶ」気持ちで入社できるか——経験は活かすが、手放す覚悟もある
  • 年下の教育担当(スーパーバイザー/SV)の指導を素直に受けられるか
  • 発信業務(アウトバウンド)の日中勤務・座り仕事というリズムが合うか
  • 数字の目標に対して「燃える」か「プレッシャー」か——前者なら相性がいい
  • 「仕事の結果でかっこよくなる」という気持ちで挑戦できるか

面接対策の詳細はこちらの記事で完全解説しています。志望動機の書き方はこちらをご覧ください。

採用担当から、挑戦するシニア男性へ

「家だけがいい場所じゃないし、輝ける場所は他にもある。承認の場として利用できる。」——これは採用担当として、シニアスタッフと向き合い続けてきて実感した言葉です。

コールセンターは、あなたのキャリアと気質が活きる場所になり得ます。最後にぐっさんから、迷っているあなたへ直接言葉を届けます。

採用担当からひとこと
「男はいくつになってもかっこつけてなんぼ。挑戦を恐れているようじゃだめだと思う。歳だけ重ねて『女の職場だろ』って知ったような気になって批評するのではなく、実際に自分でやってみて頂点めざすぐらいがかっこいい。男は生き様、悩むんだったら行動!おれは自分の子どもにダサいところはみせたくないし、そう思っていろんな挑戦を続けてる。歳を重ねて男として成熟したあなたの熱い挑戦を応援します。」
採用担当からひとこと このサイトを読んで、ここまで来たあなたは「悩むより動くタイプ」です。採用担当として、その姿勢が一番好きです。

◯ コールセンターの全体像を知りたい方へ

インバウンド・アウトバウンドの違い、属性別のアドバイス、面接対策まで採用担当がすべて答えた完全ガイドです。
シニア×コールセンター完全ガイドを読む →

◯ この記事のまとめ

  • 「コールセンターは女性の職場」は誤解。5年間で説明会に来るシニア男性は確実に増えている。
  • 発信業務(アウトバウンド)は日中のみ・座り仕事。体への負担が少ないシニア男性向けのオフィスワーク。
  • 営業経験・負けん気・チーム感はシニア男性ならではの強み。特に「型を学ぶ姿勢」がある人は早く結果を出す。
  • 最大の落とし穴はプライド。若い女性スタッフへの態度が現場での評価を決める。
  • トークが得意でなくても「一生懸命・素直」の2つがあれば結果はついてくる。
  • 男は生き様。悩むより行動——採用担当はあなたの挑戦を待っています。

挑戦すると決めたら、次は面接対策へ

採用担当が語る面接で受かる人・落ちる人の決定的な差を解説しています。

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よくある質問

女性が多い職場で、男性は馴染めますか?

馴染めている男性スタッフは多くいます。重要なのは「女性が多い」という事実を気にしないこと。仕事の目標に集中し、年齢・性別に関係なく丁寧に接することができれば、自然と居場所ができます。むしろ「頼りになるシニア男性」として重宝されるケースの方が多いです。

営業経験がなくても大丈夫ですか?

大丈夫です。採用担当として、未経験でも活躍している男性スタッフを多く見てきました。むしろ経験がないからこそ「型を素直に学べる」という利点があります。大切なのは経験の有無より、一生懸命に取り組む姿勢と素直さです。未経験からの採用については、こちらで詳しく解説しています

体力仕事から転職したいのですが、体への負担はどうですか?

発信業務(アウトバウンド)は座り仕事・屋内・日中のみという条件が揃っています。警備や清掃と比べると体への負担は大幅に少ない。ただし、長時間同じ姿勢でいることや、声を使い続けることの疲労はあります。慣れるまでの数週間が正念場ですが、ほとんどの方が「思っていたより楽だった」と感じています。

著者:ぐっさん|シニア採用責任者

EDITOR IN CHIEF

コールセンター業界にてシニア採用責任者として複数センターの採用を管轄。採用単価を60%削減し、年間140名のシニアを採用。離職率を38%から18%へ改善した実績を持つ。上場企業の採用戦略に貢献(2024年)。月2〜3回の採用説明会、大規模説明会(200〜600名規模)、障害者就職支援センターでのセミナー講師としても活動中。

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